
こばわ。
女子小7の表紙だけ作りました。
文字枠の色は変えるかも。
湘南電車カラーの方が夏らしいかな?
さくらちゃんがどんどん小さくなっていく…。
◇
ノートパソコンのSSDがお亡くなりになって、HDDに戻したんですが、このブログのコラム執筆中でして見事に結構な量の文章が消えたんですね。
「アンソロジー同人誌の作り方」みたいな記事です。
書き直そうかと思ったんですが、アンソロ同人って、まあ普通は同人誌制作のノウハウを十分知ってる人がやるものでして、ググってやり方を調べるような方が手を出すものでもない気がしまして。というか「どうやって作るんだろう」みたいな主催者じゃ、怖くて描き手も寄稿しないと思いますし。
あー「でも誰だってアンソロ主催初体験があるよね?」みたいな、卵と鶏どっちが先かみたいな。どうなんだろう。
なので「イラモ本ができるまで」という記事に変更します。
◇
イラモ本は現在年1度、夏コミで発行しています。
なので、まあ4月くらいになると周囲から「今年はやらないんですか?」みたいな話が出るので「もしやるなら描く?」という返答をします。
この水面下での了承人数が5人くらいを超えたら私が「やる」と公式に宣言します。具体的には2chのスレで宣言したり、「イラモ本企画サイト」を更新します。すでに基本条項が出来上がってるサイトなのでただ単に「執筆者募集中です」と入れるだけです。このへんはシリーズ企画の楽なところです。
この時点で5月初めくらいです。
募集をかけると、ちらほら参加希望メールを頂きます。
常連の方から「○○さんがやりたいって言ってた」という話も聞きますが、原則として公募なので、私からは誘いません。「やりたい人が、自ら手を挙げる」が基本です。
表紙は合作絵なので、やりたい人は任意で先着順です。
B5サイズだと複数人数をそんなに描けませんので、だいたい10人ちょいで表紙担当者を締め切ります。
コミケの当落が決まる6月上旬。
居酒屋で企画会議(という名前の飲み会)を行います。関東近辺の執筆者のみになりますが、だいたい10人くらいは集まります。初参加の方が来られて「ネットでのイメージと違う!」「女性だったのか!」みたいな話をするのはテンプレです。
ここでは表紙のテーマ、担当キャラ(メンバー)、裏表紙の担当者などを、酒と脅迫とノリで決定します。今回の「マグショット(囚人の写真)」も、雑談から生まれたものです。裏表紙の方も「あの人ならいい絵を描いてくれる!」ということで決まりました。特別企画ページの内容もここで決めます。
また集まっているメンバーからだいたいの執筆ページ数を聞きます。のちのち変更はできますが。
その辺の詳細を持ち帰り、改めて表紙絵を誰が誰を描くかを最終決定します。
この頃にはコミケ合わせの印刷所の締め切りが決定しているので、スケジュールを設定し、執筆者がいつでも参照できるまとめサイトを作ります。
そのまとめサイトでは誰が何ページ描くか、入稿したのか、など一目でわかるようになっています。執筆者全員に…。ひどいプレッシャーシステムです。
とりあえず全員に伝えます。
・最終執筆確定ページ数を7月14日までに連絡すること
・表紙カット担当者は7月14日までにカットを送付
・本文原稿、企画原稿、コメント用カットは7月24日までに送付
入稿は7月28日です。
みんなへの締め切りと、本当の締め切りまで4日しかないです。
アンソロジーとしてはありえない日程です。
普通は公開締め切りから入稿まで最低2週間以上空けます。
でも私はみんなを信じているので大丈夫です(棒読み
以上のことを参加希望者全員に伝えます。
これで1か月以上やることはありません。
6月末に「募集締め切りまーす」と宣言するくらいです。
基本的に自分の原稿をダラダラと描きます。遊びます。
7月半ばに表紙カットや裏表紙が届き始めます。
本のページ数が確定します。
早い人はもう本文原稿を送付してくださいます(おお、神よ)。
今回に限った話ではないですが、ちょっと毒を吐きますと。
・遅れます、とめったやたら早く連絡してくる人
慎重なんでしょうね。
デートの日、12時に待ち合わせをしているのに、朝9時に「着替えの服に迷うかもしれないから13時ごろになるかもしれないわ」と言われているような、ムズムズする気がします。過去には締め切りまで1か月くらいあるのに「時間が無くてこれしか描けない」と送って下さった方がいました。「…え?」と思いました。
・遅れます、と遅れてから連絡してくる人
というか大体このタイプです。
締め切り日前に「遅れる」と連絡する方は少数派です。
・反応がない人
締め切り自体を忘れているのか、連絡がしづらくてよこさないのか、そもそもどうしたらいいのかわからないのか、非常に不安です。確認に一刻を争う状況なのに、メール等の返信が数日空くのもこのタイプの方です。便箋に手紙を書いてポスト投函したほうが早いのかもしれません。
色々です。
アンソロジー編集を8年やってますが、人間って色々ですね。
友人として付き合うならいいけど「会社の同僚や取引相手がこうだったらやだなー」という社会人としての評価ってこういう地味なところで、他者に冷静に判断されてしまうものです。こういう風に陰でブログで愚痴を言う私もどうかと思いますが。どうぞ、ご自愛ください。
で、このへんで「原稿落としそう雰囲気」を探り始めます。
すでに台割(目次みたいなもの)を作ってありますが、○○さんが音信不通になったらどうするか、代わりに入れられる原稿はないか、みたいな対策を練ります。ついでに自分の原稿も描きます。
編集作業。
先に表紙のレイアウトをします。
7月上旬に表紙絵のフィート線やレンガ地や黄色テープなどは作ってあったので、イラストカットを貼り込むだけです。裏表紙は文字入れしてそのまま使うだけです。楽しました。
本文原稿。
まず解像度やファイル形式サイズは合っているかを調べます。7割くらいは合ってますが、そうでない場合は勝手に直したり、直すと不都合が起こる場合は連絡をして、どうするか応答します。
紙原稿の場合はスキャンをしてデジタル化し、ごみ取りや写植(セリフ)を打ちます。
各ページにページ番号を入れます。ベテランの方には各自で打ってもらいます。セリフが印刷時に切れる場合、確認をしたりしなかったりで移動させます。
目次とコメントカットと奥付を作ります。
すべてプリントアウトして、確認Okしたらページ順に積み上げます。
まだ連絡のない人もいます。
自分の原稿が進んでいません。
そんな時はラーメンでも食べに行きます。
腹いっぱいになったので帰ります。
原稿をしながらメールチェックやツイッターDMチェックをします。
15分おきです。
信じていたので、入稿の6時間前に原稿が全部そろいました。
よかった、よかったです。安心して自分の原稿を描き続けます。
ある程度のところで描きこみを諦めて、自分のあとがきを描きます。
夜、オンラインで入稿します。
喜びのダンスを踊り、そして脱力感に襲われます。
翌日、印刷所からの電話を待ちます。
何事も無ければ、電話は無いです。
パソコンに「OKでーす。印刷代振り込んでね!」というメールが来るだけです。
電話が来ました。ギョッとします。
「セリフの一部がギリギリ欠けるかも」という話。
暑かったので「そのままでいいッス、もしくは任せます」と返しました。
「ちょっと移動してみますね」とのこと。
これで終了です。
あとは入金と宣伝活動だけ。
あっ、宣伝はどんどんお願いします。
こんな感じでイラモ本は作られました。
おしまい。
ここまで1時間で書き上げて、ふと飲んでるモノがグレープフルーツサワーだと気がつきました。
……レモンサワーを買ったつもりだったんだ。
◇
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