こばんちょう。
さてついにコミケまで1週間を切りましたね。
ハロプロ的にはハロコン真っ最中ですが、まだ観に行っておりません。
日曜の昼公演のみの予定です。真野バス以来の現場だなあ…。
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さて同人史自分語りシリーズも最後です。
「イラモ本」の誕生について書きたいと思います。
2chの狼板は2002年の「ハロマゲドン」頃から見ております。
故に「イラストモーニング。スレ」については設立当初から知ってました。しかし当時ほとんど絵を描いていなかったこともあり、投稿もROMもしていませんでした。
しかし同人活動に復帰することを考え始めた2005年秋ごろに初めて投稿をします。
「モモコ13」というゴルゴのパロ絵でした。

この絵をイラモに投稿し、その後この絵を「ハピおま!1巻」に(中表紙を新しく描く時間がなくて苦慮の一策として)掲載したこと、そしてイラモ住人の絵師さんが同人誌即売会「ガールズアリーナ3」にて「ハピおま!1巻」を買った後、「もしかしてイラモ住人の方ですか?」と感想メールを送って頂いたことにより、「現場イベント系イラモ住人」との交流が深まりました。人脈というのは何がきっかけになるかわからないものです…。
さて2006年の末、イラモスレで「イラモ住人で同人誌を作ろう」的な流れが起こりました。誰が言いだしっぺなのか名無しの方なのでわからないのですが、最初は雑談だったのが「代表者をやろうか?」と言う人が現れ、メンバーを募集し始め、企画まとめサイトも立ち上がりました。
「2ちゃんでのアンソロジー本執筆公募とはかなりハードルの高い行為ことするなあw」と思いつつも、まあスレで同人誌企画とか面白いじゃないか」と、私は執筆者として挙手し数人の面子が名簿上は揃いました。
しかし、どうもその代表さんの書き込みが頼りないのです。
どうやらその代表さんは同人誌の制作経験が全く無いようで「何をしたらいいか、これから学んで、議論して考えていこう」的なことを言い出したのです。
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!ハ::|::::i::l:|心、:ヽ::\:ヽ_\、\:::ヽ:::|!::|:|i
i、:!:|:、N{、ヒjヽゝ\ヾイ ヒj >、ヽi:、|!:|:l
ヽ:!::トヽ ̄ l! ` ` ̄´ |::l::|:|j:,!:! だ、だめだこの代表…
ト、::! u j |::/lj:::!リ
ヾ、 丶 - u リイ:|リ 早くなんとかしないと……
リヽ ‐、ー- 、_ /イ:::i
rー'"ト:l゙、  ̄ ./ , |::!
/ ヘ ヾ ヽ、 _,. ' / |:'
その頃、スレ住人とたまにリアル飲みがありました。
そこでそのイラモ本企画の話をしますと「あれは無理だろう」「怖くて挙手できないよ」との声が上がります。
そりゃそうです。どこの誰かもわからない上に、全くの同人未経験者に対して大切な原稿を預けられるわけが無いのです。私自身、このアンソロに原稿を描く、とは挙手しましたが、企画倒れになったらそのままその原稿を個人誌に使うつもりでしたw
結局その話は、それ以後執筆者の立候補も無くなり、代表さんもいつの間にか沈黙し、立ち消えになります。
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みんなで原稿を持ち寄って創り上げるアンソロジー本の企画者に求められるものは、1に経験、2に実績、3、4が無くて、5に仕切り、です。
色々世界観や設定に関して雑談ができる同人ゲーム作成と違って、アンソロジー同人誌制作の場合、結局個人作業の集まりでしかありませんので、議論の余地が少ないのです。
なのでスレでこういう事をする場合「みんなでなんか同人誌作ろうぜー」ではなく「同人誌作るけどあなたも描かないか」という方向からのアプローチが適切で、学校の教室で描くノートの漫画と違って「不特定多数に売るための出版物」ですので、それなりのノウハウが必要とされます。
「やろうぜ~」と突発的に声をかける前に必要な前情報としては、
(1)同人誌のジャンル・テーマ
(2)本を発行するイベント・サークル情報
(3)大体の原稿締め切り
(4)主催者の信用情報
(5)明確な経理情報これらが最低限必要です。項目別に説明しますと、
(1)「イラモスレ住人有志で作る、ハロプロオンリー同人誌。18禁ではなく健全」など。さすがにこれが曖昧な企画も無いと思いますが、エロかそうでないかは明確に。
(2)「次回コミックマーケット〇〇。販売は主催者サークルで、落選の場合主催者の知人サークルに委託」等。「サークルが落選したら本は出ません」なんて危うい企画には誰も描きたがらないのです。
(3)「〇〇年〇〇月上旬ごろ。詳しい日時は印刷所のスケジュール決定後お知らせ」とかで。目安でいいので必要です。編集の手間を考えてかなり早めの締切り設定を。
(4)主催者のサイト、ブログURL掲載必須。主催者の明確な連絡先、そして漫画力スキルや、これまでの活動実績を計ることができます。これが無いと信用度がほぼゼロになります。同人誌を作ったことがない人に、原稿を預けるような無謀な同人誌経験者はまず存在しません。
(5)「原稿料は発生しませんが、完成本を一冊進呈。印刷代は全て主催持ち、赤字黒字にかかわらず、金銭のやりとりは一切ありません」等。
この辺はデリケートな所ですが「黒字でも執筆者にバックしねえのかよ!主催者丸儲けじゃねえかふざけんな!」などとあっさり言える人はたぶん過去に一度も同人経験の無い人か、ただの煽りなので無視して大丈夫ですw。そのジャンルで描いてる作家さんなら、そのジャンルでアンソロを作って赤字になるか黒字になるか(そして黒字でも雀の涙か…)は大体想像はつきますから…。もちろんジャンルや描き手によって「主催者丸儲け」パターンもありますけどねw
以上がまず企画段階で必要なこと。
募集をかけたらすぐにサイトを立ち上げ、原稿形式など実務的な話に進みます。
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話を戻します。
結局立ち消えましたが、企画自体は大変面白いと思いました。私自身執筆者として挙手するほどの興味はありましたので、2006年コミケ前の飲み屋での雑談、そして冬コミ現場に来たイラモ絵師達に次のような趣旨のことを言いました。
「スレでのアレは立ち消えましたが、それとは別に私がマジで2007年夏に向けてのイラモ本企画代表をします。昔から同人をやってますので、アンソロ本を出すノウハウに関しては心配要りません。費用等は全て私が自腹切りますし、必ず本は発行します」
「ただ私はイラモスレではまだ新参ですので、募集をしても(面識のない)参加者が集まらないでしょう。なのでこれからブログ4コマ連載やイラモスレにたくさん投稿して『売名』し『信用』を得られるように仕掛けます。しばらく様子を見てからイラモスレにて執筆者募集をかけますので、その時に皆さん参加表明をお願いします。そうすればある程度のページ数は確保できますし、企画自体の信用度も高まるはずです」
「とにかく1冊、最初の1冊を本当に完成させることです。スレでの雑談ではなく、手にとって確かめられる『リアルな物体』としての本…それが更なる信用と信頼を呼び、この企画を続けていく上での柱となります」
そしてありがたいことにより現場系絵師達の温かい同意を得て、企画はスタートしました。
なので実際にスレで募集をかけた時点で、かなりの根回しは終了していたのです。
でもこれは重要なことでして、実際に本を出している同人作家さん達が「必ず描くよ」とバックについてくれれば、品質やページ数に関しては申し分ないものになります。
核ができれば「同人誌執筆未経験者」も入りやすくなるでしょうし、それをきっかけに新たに同人活動を始める人が生まれるかもしれないのです。それに定期的に発行されるアンソロがあった方が、ジャンル買いに来る方にとっても購入の選択肢が増え悪くない話です。
こうして2007年夏、1冊目のイラモ本が発行されました。
10人をゆうに超える執筆者と、80ページものボリュームで。
それ以来面子は変わっていきましたが、今年もまた7冊目が発行されます。
私がアンソロを発行し続けてる理由は、どちらかと言えば読み手ではなく描き手に向いており、
ものすごく、単純です。
「同人誌って楽しいぜ!だから君も……」
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i r-ー-┬-‐、i
| |,,_ _,{|
N| "゚'` {"゚`lリ
ト.i ,__''_ ! や ら な い か ?
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/ ヽ. / ト-` 、ノ- | l l ヽ.
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(おわり)
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テーマ : ハロー!プロジェクト
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